知的財産権の基礎知識

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意匠権を取得するための手続

特許事務スタッフ

@意匠登録出願

出願においては、物品を特定した上で、その物品のデザインを記載した図面を提出する必要があります。
図面としては、原則として物品を前・後・上・下・左・右から見た6面図を提出します。
なお、図面の代わりに写真等を提出することもできます。

A登録査定

意匠登録出願の図面に記載された物品が新規性・創作非容易性などの登録要件を満たしていると審査官が判断した場合に登録査定が行われます。このとき、出願人には登録査定の謄本が送達されます。

B登録料納付

登録査定の謄本送達日から30日以内に登録料を納付する必要があります。(特許出願の場合とは異なり、初回は1年分の登録料を納付します。)登録料を納付せずに30日が経過すると権利化できなくなります。
なお、特許出願の場合に認められるような減免・猶予は、意匠登録出願では認められていません。

C拒絶理由通知

審査官が審査を行った結果、そのデザインと同一または類似のデザインが従来から知られているなどの判断がなされた場合に「拒絶理由通知」が出されます。

D意見書・補正書

拒絶理由が通知された場合、意見書又は補正書を提出し、拒絶理由を解消する必要があります。意見書は、審査官に対し意見を申し述べる書類であり、補正書は、出願書類の内容を変更するための書類です。拒絶理由通知に対して、出願内容を修正する「補正書」や、審査官に意見を述べる「意見書」を提出することにより、「登録査定」を受けることができる場合があります。

E拒絶査定

意見書・補正書を提出しても審査官の判断が覆らなかった場合には「拒絶査定」が出されます。このとき、出願人には拒絶査定の謄本が送達されます。

F拒絶査定不服審判

拒絶査定の謄本送達日から3月以内に拒絶査定不服審判を請求すれば、「審査官」とは異なる「審判官」による判断を仰ぐことができます。 拒絶査定不服審判に係属している間は、再度、補正を行うことができます。審判官に対する反論が認められれば、「登録審決」を受けることができます。

G拒絶審決

拒絶査定不服審判でも審査官の判断が覆らなかった場合、「拒絶審決」が出されますが、これに対しては、裁判所に審決取消訴訟を提起することもできます。

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